日本語

① 姉さんは一日中、着飾っている。
  姉さんは一日中、着飾っていた。
② サトウキビの葉が燃えて、煙っている。
  サトウキビの葉が燃えて、煙っていた。
③ あそこの井戸の水は濁っている。
  あそこの井戸の水は濁っていた。
④ 暑いけど、長い時間、我慢している。
  暑いけど、長い時間、我慢していた。
⑤ あの畑は耕さないから、荒れている。
  あの畑は耕さないから、荒れていた。

うちなあぐち

① 姉(あばあ)や、ふぃっちい、美(ちゅ)らすがいそおん。進
  姉やふぃっちい、美らすがいそおたん。過進
② をぅうじ葉(ばあ)め燃(めえ)えてぃ、煙(きぶ)とおん。進
  をぅうじ葉ぬ燃えてぃ、煙とおたん。過進
③ あまぬ井戸水(かあみじ)え、みんぐぃとおん。進
  あまぬ井戸水え、みんぐぃとおたん。過進
④ 暑(あち)さしが、長(なげ)えさ、にじとおん。進
  暑さしが、長えさ、にじとおたん。過進
⑤ あぬ畑(はる)お、くなさんくとぅ、さぼうりとおん。進
  あぬ畑お、くなさんくとぅ、さぼうりとおたん。過進


【解説】
 動詞の進行形(持続態)は「接続態+居ん」から進化したものです。今でも元の形は生きていて、進行形と併存しています。進行形は単に持続状態を表わすものですので直接過去と間接過去の別はありません。

文例① 右の文が進行形で左の文が過去進行形です(以下同じ)。
文例② 「煙ゆん」→「煙とおん」→「煙とおたん」。「をぅうじ」は「サトウキビ」。単に「黍」には「まあじん」。
文例③ みんぐぃゆん→みんぐぃとおん→みんぐぃとおたん。「井戸」は「かあ」ですが、「川、河」も同音。「かあ皮」も同音ですが、前者等が上げ声(音)なのに対し下げ声。何れも開音は「かわ」で、合音では語中のwが脱落し、「わ」が「あ」に変化します。例:おきなわ→うちなあ、なわ→なあ、苗代→なあしる、泡盛→ああむい。瓦→かあら等。
文例④ にじゆん→にじとおん→にじとおたん。
文例⑤ さぼうりゆん→さぼうりとおん→さぼうりとおたん。「はる畑」は「はたき(畑)」ともいいます。「くなあすん(耕す)」と同じ意味の語に、「けえすん」、「うちけえすん」等の語もあります。なお、「くなさっとおん」は「鍛えられている」という意味になります。

  
【応用問題】
 次の進行形を過去文(過去進行形)に直しなさい。
① 童えガムかなちょおん。
② きっさ、夜ぬゆっくぃとおん。
③ あぬっ子あ、でえじな、しょう入っちょおん。
④ 我っ達犬のお、生ちちょおん。
⑤ 汝歌あ成とおんどお。
答え:
① 童(わらび)えガムかなあちょおたん
② きっさ、夜(ゆう)ぬゆっくぃとおたん
③ あぬっ子(くぁ)あ、でえじな、しょう入(い)っちょおたん
④ わ我ったあいん・達犬のお、い生ちょちょおたん
⑤ 汝歌(やあうた)あな成(な)とおんたんどお。

日本語意訳:
①子供はガムをかんでいた。
②とっくに、夜が更けていた。
③あの子はとてもおりこうさんにしていた。
④私たちの犬は生きていた。
⑤君の歌は、ちゃんとしていたよ(出来ていたよ)。