日本語

① 紛失しないように、見える所に置いておく。
           (置いておきます)
② これは重いから、私が頭に乗せておく。
③ あら?、欲しいものは貰っておいて。
④ お客さんが来るまでは掃き掃除をしておくよ。
⑤ お金は貯めておくように、考えておいてよ。

うちなあぐち

① 無(ね)えんなさんねえし、見(み)いゆる所(とぅくる)んかい、
置(う)ちょうちゅん。(置ちょうちゃびいん
② くりえ、重(んぶ)さくとぅ、我(わあ)が、かみとうちゅん
③ 何(ぬ)が?、欲(ふ)しゃるむぬお、得(い)いとうけえ。
④ う客(ちゃく)ぬ来(ち)ゅうる迄(まで)え、掃(ほう)ちかちそうちゅさ。
⑤ 銭(じん)のお貯(た)ぶとうちゅる如(ぐとぅ)、考(かんげ)えとうきようやあ。

【解説】
 進行文(第67~68、70講)は動作が現に行なわれている事を表わすに対し、継続文は現に動作が行なわれているかどうかに関係なく、動作を継続させる意思を表わすものです。
 日本語の「―しておく」に殆ど対応する文であり、文の構成も、元々は動詞の接続態と補助動詞「うちゅん(置ちゅん)」を組み合わせたものが音韻的に発達したものです。例えば、「―そうちゅん「(「―しておく」)の元形は「―し、うちゅん」。

例文① 「無えんなさんねえ(し)は、「無くさないように」という意味。「無えらんなさんねえ(し)」とも言います。例文の寧文の形は「―うちゃびいん」です。文末に「どお」、「さ」、「さあ」、「てえ」、「やあ」等の感嘆詞が付くと、それぞれ、「―うちゃびいさ」、「―うちゃびいんどお」、「―うちゃびいっさあ」、「―うちゃびいんてえ」、「―うちゃびいんやあ」等となります。特に、「さ」や「さあ」が付く場合は用言語尾の「ん」が略又は促音便化されます。
例文② 「かみゆん」は、布切れや縄等で作った「がんしな」という輪状のクッションを頭に乗せ、その上にさらに、運ぶ目的で荷を乗せる事を言います。
例文⑤ ここでは、継続文の例が「貯ぶとうちゅん」と「考えとうちゅん」の二つあります。「貯ぶとうちゅる ぐとぅ如」の「如」の日本語訳は「ように」ですが、沖縄語では名詞です。ですから、「貯ぶとうちゅん」は連体形「貯みとうちゅる」となります。「考えとうき」は命令文です。「よお+やあ」は感嘆詞が二重に付いたものです。「貯ぶとうちゅるぐとぅ」は「貯ぶとうちゅんねえ(貯めておくよう)」または「貯ぶとおちゅんねえし(貯めておくように)」とも言います。なお、「貯ぶゆん」の同義語に「た貯みゆん」があります。

【応用問題】
 次の文を( )内の文に直しなさい。必要に応じて語句も訂正しなさい。
① 煙草お止みとうちゅしえ、ましえあらに。(丁寧)
② あんまさくとぅ、寝んとうちゅん。(丁寧)
③ 畑んじ、鎌持っち、立っちょうきよお。(目上)
④ なあ、汝や何時迄ん、わじとおけえ。(目上)
答え:
① 煙草(たばく)お、止(や)めみとうちゅしえ、ましえあいびらに。
② あんまさくとぅ、寝(に)んとうちゃびいん。
③ 畑(はる)んじ、鎌(いらな)持(む)っち、立っちょうちみそおれえ。
④ なあ、うんじゅお、何時(いち)迄(までぃ)ん、わじとうちみそおれえ。

日本語意訳:
①煙草は止めておいたほうがよくはないですか。
②身体の調子が悪いので寝ておきます(「あんまさん」は「気分が悪い」という意味もあります)。
③畑で鎌を持ってお立ちになっていてください。
④もうあなたは何時までもお怒りになっていてください。